消費税増税への実務対応のポイント

Point.1 価格転嫁を確実に実行しましょう

価格転嫁できないと、どのような影響がありますか?

消費税の増税分を価格に転嫁できないと売上・利益が減少します。

対応策

1 増税分のアップ
事前に取引先等と消費税について打ち合わせを行い、増税分のアップに理解を得ます。
2 販売価格等の検討
商品ごとの仕入単価などをもう一度見直し、価格の引き上げ時期などを検討します。
3 適切な価格表示
得意先、お客様の納得が得られるように、税抜表示に変更するなど価格表示の方法を再検討します。
4 社内研修
4月1日以後の商品の引き渡し等から消費税率の引き上げに伴う取引、契約の仕方、顧客対応について社員研修を実施します。

事業者は消費税を立て替えて納税しているだけで、最終的には消費者が負担すべき税金です。事業者が、増税前の税込販売価格を維持すれば、実質的に売上と利益が当然減少します。価格に転嫁できなかった場合のシミュレーションは以下の通りです。

価格に転嫁できなかった場合のシミュレーション表
価格に転嫁できなかった場合のシミュレーション図

税込525,000円(うち消費税25,000円)で仕入れた商品を税込1,050,000円(うち消費税50,000円)で販売していた場合、消費税増税後も価格に転嫁しないと、売上、利益ともに27,778円減少します。

Point.2 適切な価格表示をしましょう

販売価格の表示はどのようにしたらいいですか?
特例で税抜価格も表記できますが、わかりやすいのは併記です。

消費者に商品などを販売する事業者では、販売価格について消費税額を含めた総額で表示することが義務付けられています。しかし、税抜価格での表示も特例として認められます。(平成29年3月31日まで)消費者にとってわかりやすい表示は総額表示と消費税額の併記でしょう。

価格表示例
適切な価格表示をしましょう
ご注意!
税抜価格を表記する場合は、税込価格であると消費者に誤解されないよう表示をする必要があります。

Point.3 施行日前後の消費税率を確認しましょう

平成26年4月1日をまたぐ取引の税率適用についてはどうなりますか?
取引の形態によって異なります。
施行日前後の消費税率を確認しましょう

① リース契約および物品の引渡しの場合

平成26年3月31日までに契約し、リース資産または物品の引き渡しを受けている場合、
平成26年4月1日以後に支払うリース料、物品代であっても消費税率は5%が適用されます。

② 住宅などの請負工事の引渡しの場合

請負契約を結び、その引渡しが平成26年3月31日までであれば消費税率は当然、5%となり、それ以降は8%となります。経過措置により、平成25年9月30日までに住宅の注文建築などの請負契約を結んでいる場合には、引渡しが4月以降であっても5%が適用されます。

③ 電気、ガス等の供給など

● 計算期間が1か月の場合

4月1日前から継続して供給などしているもので、施行日の属する月の月末(平成26年4月30日)までに料金が確定するものは、その計算期間は5%が適用になります。

● 計算期間が2か月の場合

施行日前から継続して供給などをしているもので、上記月末までに料金が確定しないものは、その計算期間については、一定の算式により按分して計算した金額に、それぞれ旧税率、新税率が適用になります。

④ 通信販売による商品の販売

指定日の前日までに販売条件を提示し、または提示する準備を完了し、4月1日の前日までに申し込みを受け、提示した条件に従って施行日以後に商品を販売した場合、5%が適用になります。

⑤ 旅客運賃など

4月1日前に旅客運賃等を支払っていれば、施行日以後に乗車などをしても5%が適用になります。

経過措置の適用イメージ
経過措置の適用イメージ
松本直哉氏(税理士)

TKC全国会 社会福祉法人経営研究会 所属
税理士 松本直哉
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